2008-08-19

インド仏教の今を知る

破天―一億の魂を掴んだ男破天―一億の魂を掴んだ男
(2000/12)
山際 素男 経歴

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著者によれば、ドエライ日本人坊主がブッダ生誕の地インドで、破天荒な奇跡を次々と起こし続けている。
主人公の法名は佐々井秀嶺(ささいしゅうれい)。自分の中にある血筋に苦しみ、甲斐の大善寺で寺男として過ごす。そこで住職に見込まれ、高尾山薬王院に上り得度。しかしながら、日本で納まりきれない秀嶺は、師僧の勧めでタイに於いて二年間修行したが、そこでも自分の居場所を見出せないでいた。
その後、帰国する前についでだからとインドの仏教聖地巡礼の旅にでる。

聖地で他宗派ではあるが、尊敬できる日本人僧と出会い自分の居場所を見つけたかに思えたのもつかの間、日本から来印したその宗派の宗祖とその取り巻きに嫌気がさしていく。

諦めて日本へ帰ると決めた最終日の夜更けに不思議な啓示的夢をみる。
秀嶺は、南天竜宮城=ナグプールを目指す。そこでアンベードカルの仏教運動と出逢い、インドで自分の存在意義を見つけてのめりこんでゆく。

その目まぐるしい展開には度肝をぬかれる。
劇画以上の圧倒的行動力で、インドの仏教徒をとりこにしていく。さらには、身分制度の中で苦しむ最下層民に救いの手を差し伸べ、巨大な仏教組織を作り上げていく。その数、一億5千万人を超えていく。その迫力と成果に本国の本山関係者や師僧も感嘆の声を上げることとなる。

その巨大な数と信仰心に支えられ、時のインド首相に悪態をつき困惑させながらも、大菩薩寺を仏教徒の手に取り戻す運動を生涯の天命として、厚く強固なあらゆる勢力と非暴力で戦っていく。

それはまさに“桁外れで破天荒な菩薩道”である。

そしてインドでは仏教は絶えていたという通説を根本から覆していく。かつてインドに確かに存在していた大乗仏教が、インド人本人達も分らないほど細々と変容しながらも残っていた事を発見し気付かされていく。それも、釈尊と同じシャカ族の末裔によってである。日本で例えるなら、さながら平家の落人といったところであろうか。

現在、絶版のため新書が入手困難なのが歯がゆい・・・中泰



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中道泰慈(なかみちたいじ)

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